南部鍛冶師製造のウメアイ |
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2002/6/10
(月) 21:34:49 - 東沢美史
岩手の南部鍛冶の仲間にウメアイを打っていただきました。 熱くなった地金を二つに割り中へ刃金を挟んで叩いたそうです。
出来あがりを手にしたときのココロの底から込み上げてくる嬉しさ、ありました。 自分はやっぱ西洋ナイフなんてガラじゃないな、これで行こうとおもいました。
最近宮城のウメアイについてだんだん解ってきてます。 ヤゾーさんに買っていただいた箕の集落は70戸ほどありましたが、そのうちウメアイを所持で きたのはこの集落の頭だけだったそうです。
今度は取っ手を少しカッコイイのに替えようかなとおもってます。
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2002/7/19 (金) 06:12:31 -
やなぎむし
おはようございます・・東沢さん、大阪は今・・・雨です お願い!・・風の王国新規登録でお願いします 過去の所に付けたしやと・・こんなええ話・みおとすやおませんか!!いやほん ま!! ウメガイの利用法ですが、兵庫県三田市鈴鹿の植田さんの利用法が納得できます(飯尾さ んの意見とおんなじ)。 返信5の意見です・・
しかしなんですなーーぁ・・お見事!! 職人芸ですねえ・・すばらしい!! 竹から、あんなに素敵な籠ができるなんて・・・・・・お見事!
感激している・・やなです
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2002/7/18 (木) 23:51:35 -
東沢美史
管理人さんであるヤゾーさんに季刊「銀花」第二十四号と「サライ」1993年4月15日号の記事を紹介していただきました。記事を抜粋します。記事抜粋→ 途中でどちらかが太く(厚く)なったときは、太いほうへ無理をかけるようにすると等分に割ることができる。「世の中もそうありたいものです」広島さんは真顔でそう言いながら、左手の竹をウメガイに送るような手つきで素早く割り裂いていく。話し中も決して手を休めない。竹ひごを必要な幅にするためにもう一度肉をはぎ(これを単に、はぎ、という)、最後に竹ひごを膝の上に置いて、それに刃を押しあてる。刃は動かさずに竹のほうを引っ張りながら内側の肉を削って厚みをそろえ、外皮にも同じように刃をあてる。→抜粋終わり。下の写
真はウメアイで真竹の表皮と竹肉を剥がしてる場面です。無理すれば、こうしてウメアイで剥がせますが、かなりこの文章は疑問です。おそらくウメアイという名の竹割ナタではあるかも知れませんが、両刃ではなく峰のある片刃のウメアイではないかとおもいます。じゃないと・・・怪我します。上の写
真は膝に篠竹を載せて抜粋文のとおり刃は動かさずに竹のほうを引っ張りながら表皮を剥がしてる場面
です。・・・やればできるけど、無理してウメアイ使うまででないような気がします。・・・第一にこの刃物はとても危険でして、扱いにはとても注意が要ります。ただし、腕がイマイチの竹細工職人というのは一般
に屁理屈や文句が多いという話しはよく聴きますので、東沢の言う事だけを信じてはダメ・・・かもね。みなさんも機会があったらお近くの竹細工職人さんに確かめてください。 | |
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2002/7/18 (木) 23:42:04 -
東沢美史
飯尾恭之氏が下記のように書かれたことをそのまま、信州や新潟含む東北などの女竹系竹細工 に当てはめて考えてみますと、これらの地域の場合この写
真のように篠竹専用の鉈(ナタ)包丁 がウメアイと同じ役 目を果すのではないかと考えられます。
この篠竹割鉈は本来、山神様の持ち物であると私は推測したいのですが、山の篠竹を割り剥がす のに山神様の鉈を使えば山神様も怒らず、手に怪我をせずに竹細工ができると昔の人々だったら 考えたかもしれません。
篠竹細工の薄皮を剥がしたヒゴは幅が1ミリ〜6ミリくらいなので先のトンガッタ写
真のような 鉈包丁で淵巻き用のヒゴを通す穴を開けるために、通しずらいときたまに使います。2枚目の写
真は開いた穴に淵巻き用の篠竹のヒゴを刺すところです。
この篠竹専用の鉈は母方の祖母のもので現在は母が使ってます。明治生まれの祖母が当初、岩手 県の西磐井郡で使ってたものです。
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2002/7/18 (木) 22:22:33 -
東沢美史
批評社の「歴史民俗学」2001年第20号サンカの最新学61から63ページの、飯尾恭之氏「ある在地型竹細工師の行商時持ち歩き小道具」という論文を参考にして実際にウメアイが使るか試してみました。62ページに名古屋の鍛冶屋さんが作製した焼き入れ鋼刃物が3点モノクロ写
真と絵で寸法を添えて紹介されています。そのうち一番左の写
真で紹介されてたウメアイの機能として飯尾氏は「横ひごを通
すときの隙間拡大用の道具」と説明されています。写真は実際に私がその場面
を再現してるところです。愛知県では真竹細工が主流なので参考までに真竹の魚篭の淵巻きヒゴを通
す隙間をウメアイで空けてみました。よく考えてみればわかるとおもいますが、この魚篭の淵巻き用のヒゴの断面
はちょうどウメアイの断面と形が似てます。次の写真は淵巻き用のヒゴを通
す穴が開いたところに、平たいヒゴを差すところ場面です。確かにウメアイがあればヒゴを通
すのは楽にはなります。 | |
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2002/6/16 (日) 21:54:25 - ヤゾ−
東沢さん ウメガイの報告ありがとうございました。 銀花の竹細工の話しですが、 今度、実家に戻ったときにその本を探してみます。 それと書くのを忘れていましたが、 本や聞いたところ、また本物を一度目にしているのですが、 ウメガイは日本刀のような造りではなく、 ナイフのようにすべてがハガネで出来ているようです。 その点や形が地方によって違うのかもしれません。 ハンドルを竹の根の部分を使って造ると雰囲気があって良いかも知れませんね。 仲間に鍛冶屋さんが居て羨ましいです。 僕も一本打って貰いたいです。
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2002/6/16 (日) 17:50:04 - 東沢美史
私がウメアイを注文するにあたって前もって紙に形を書いてくれと鍛冶屋の仲間に言われたので 広告の裏に、東北の山に男女一対で祭られてる山神像の実際に女神様が握ってる刃物の形に絵を 画きました。ヤゾーさんや歴史民俗学no.20表紙のような両刃が平行のではなく刃先に向って 幾分狭くなっていく形です。
もちろん、東北の山神様のご神体は一般の人々が見る事などは山神を守ってる里の方々はかつて は許しませんでしたが。
それで先週はズー−ッと両刃であるウメアイの使い道を考えたんですけど山でのケモノや木々の 皮を剥(はが)すのに使うのが最も相応(ふさ)しいのではないかと一応推測してみました。
マタギは熊などを撃ち、箕作りはイタヤカエデ、桜樺、ヤマズミ、梓などを採りますが、その前 に必ず山の神様に山へ入る事への許しを請うため拝んだでしょう。山のものは山神様のものであ ればこそ、女の山神様が手に持ってた刃物と同じ形のウメアイが必要ではなかったのか。 NHKで最近放映されたネパール、クマリ両刃の剣先五角形の都をとのお告げから女神が開いた カトマンズの古都物語をも彷彿とさせます。熊=クマリと、ココロに留意しておきたいです。
実際に竹を割れなかったウメアイでしたが、桜木には簡単に穴が明けられます。 五弁の花をつける桜木の穴から流れ出る桜の樹液は山での怪我をしたときの薬として、 白樺に明けた穴から流れてくる樹液は発酵させてお酒として、 そして前に画像でヤゾーさんにご紹介していただいたイタヤカエデの箕の材料である カエデやイタヤカエデ樹液からは砂糖水(昔、砂糖は貴重品の薬)をいただくためにこそ、木に 傷つけるウメアイが女の山神様が握ってる刃物と同じ形でなければいけなかったことは繰り返す までもなく推測してしまいます。
今度はもっと本格的に奥羽山脈の戦前において日本一の生産数を誇った箕作り集落の頭(かしら )しか所持を許されなかったという形のスルドイ、ウメアイそっくりに仲間の鍛冶屋さんに打っ てもらうつもりです。
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2002/6/16 (日) 16:38:30 -
東沢美史
取っ手まで刃金があるウメアイでは細工するのが不可能ではないかとおもいながら注文したの でしたが、やはり竹細工での竹割には不向きと私自身は確認いたしました。
添付画像のように真竹を割る場合も篠竹を割るときも、いずれも刃物の背(ミネ)に右手親指と 人差し指の間の手の平の部分を当てて瞬間的に強い力をいれるので上手く割れます。
竹割ナタは真竹用も篠竹用のも取っ手を握るのではなく、刃の下のほうと取っ手の上の方を握る 持ち方が一般的かとおもいます。写真は実際私がさっきいつも使ってる真竹割り専用ナタと母方 祖母が使ってった篠竹専用ナタでそれぞれ割る瞬間の握りの様子です。
取っ手のところまで刃金が入ってるウメアイでは、両刃のためいつものやり方では手の平を切る ことになりますから使えません。また取っ手だけ握っては実際には竹を割れないし、竹の表皮も 剥がせません。 意外におもわれる方が多いでしょうが、私の場合はウメアイでの竹割り、竹皮剥がしは出来なか ったと報告させていただきます。
ただし、私自身はそれ以外の使い道があるように考えています。 ちょっと納得がいかないので季刊銀花の記事は是非図書館で確認してみたいです。
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2002/6/11 (火) 18:51:13 - ヤゾ−
東沢さん ウメガイいいですね。 竹細工を作るうえでの使い勝手は如何ですか。 自分でハンドルを作り換えたらもっと愛着が出てくるのでしょうね。 以前、季刊銀花の竹細工の記事の中で、 九州か中国地方の竹細工を作る方の写真と話しがありましたが、 その中で道具としてウメガイを使うという箇所がありました。 レガリアとしてのウメガイ、道具としてのウメガイ、 ウメガイひとつとっても謎がたくさんありそうです。
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