お正月の、お御霊(みだま)様 |
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2003/1/6
(月) 23:44:24 - 東沢美史 -
宮城県北や岩手県南の民家で新しい仏があるときには、はじめて向かえるお正月に箕に餅を乗せ 御霊様を祭るという風習が今現在も続いています。 仏教や神道などの宗派に全く関係ない昔ながらのしきたりです。
兼好法師が「徒然草」の中で、東国では冬至に死んだ人の御霊を祭ることがいまだにあるが京の 都ではとうの昔に廃れた行事だ、と書いていたそうです。 徒然草は、いつの時代の書物だったでしょうか。
竹細工の門付けで廻ってると「あそこの家で箕欲しがってだっけ」と教えてくれる人がいて、教 えられた初御霊様がある家を訪ねてみると大正生まれと思われる婦人が「あー、いがったいがっ た」と喜んで私から箕を買ってくれたりします。ここ数年の風景です。去年は戦後生まれの50 代、40代のお客さんも珍しくありませんでした。
箕に御霊様の餅を祭る風習の根強さを感じた年末でした。
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2003/1/6 (月) 23:26:38 - 東沢美史 -
仙台平野、北上山地などで見られるお正月に祭る御霊様用の餅の配置の一例です。年末に2臼搗 いたので再現してみました。 これを基本に地域、部落によっていろんなバリエーションが存在してます。 中の赤茶色のは干し柿なんですが、栗や海のウニ(?)などいろんなモノが乗っかるところもあ るようです。 また餅の代わりにおにぎりを用いるところもあったはずなんですが、詳しく解かりませんので引 き続きこれからも御霊様 用の箕を買ってくださるお客さんに聞いて調べてみます。
今年は一年に12回の月があるので12個の月の餅を日(?)の餅の周りに配置します。閏月の ある年は13個を並べます。 この配置をするところでは神棚に向けて祭るようです。
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2003/1/6 (月) 23:33:34 - 東沢美史 -
三陸など海沿いの農漁村での、お御霊様用の餅の配置の一例です。 浜によって習慣が様々ですが、家族が亡くなった翌年はお正月をしないというところと、百ヶ日 過ぎれば「新し箕に新し御霊様まつる」というところと場所によって違います。
また、月の12個の餅を2重に重ねて合計24個にする集落もあります。 中の大きな日(?)の餅の上に置いてあるのは、干し柿です。 仏教の影響か線香立て、鉦などを一緒に置くところもあります。
主に仏間や仏壇に向けて祭るのが特長です。
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