神社から少し奥に入ったところの斜面にそびえる楠の巨木です。樹齢は500年以上だといわれています。いわゆる鎮守の森にあるような感じの木ではなくて、原始林に迷い込んだかのような錯覚を覚えさせるような、ありのままの自然さを漂わせています。巨木の持つ力なのか、近くには民家も畑もあるのですが、そこに佇んでいると、空気感がまるで違うように感じるのですから大したものです。車道から、ほんの数十メートル入っただけなのに、こういう巨木がなにげなく存在しているところが、かつてこの辺りが照葉樹林の豊かな森に覆われた聖域であったことを感じさせます。