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今世紀における最後の大物大衆小説家・三角寛の復権!! かつて大衆小説の黄金時代があった。三角寛はその一翼を担った流行作家である。作家としての活動期は昭和10年から17年のごく短期間であったものの、もし全集を編むとなれば優に四十巻を超えるものと思われる。 それほど、当時の大衆は三角寛のサンカ小説に熱狂したといえるだろう。しかし、戦後は純文学を中心にした文学史は当然のこととしても、大衆文学史においてさえ三角寛のサンカ小説は黙殺されたままである。だが例えば、長編『裾野の山窩』などは現在ブームとなっている伝奇ロマン小説の原型と言って差し支えないだろうし、そのスプラッタ感覚は今なお新鮮な魅力を宿している。あるいは中・短編小説に置ける語り口は騙り口と言って良いほどのセンスである。そして、このセンスが『サンカの社会』においても発揮されていることは言うまでもあるまい。 21世紀を迎えるにあたって、グローバルスタンダードとかIT革命とかいわれながらも、一方で大量 のリストラ、貧富拡大などによる大衆の閉塞感は増幅し、先を見通せない時代のなかで、三角寛サンカ小説のもつ自由な精神を受け入れる土壌は拡がっている。三角寛を復権させる意義と条件はあらゆる意味で整っているのだ。 おまたせしましたあの幻の名著 全7巻 『三角寛サンカ選集』 いよいよ11月10日より刊行予定 11月10日、第一回配本予定。以後月1回現代書館より 刊行。 第一巻 山窩物語 四六判上製330頁 定価2800円+税 第1話 山窩入門 第2話 わが師は老刑事 第3話 山窩のしわざ 第4話 瀬降探訪記 第5話 山窩のとりこ 第6話 炙り出し秘話 第7話 武蔵親分の理解 第8話 録音機、瀬降に入る 第9話 山窩の社会構成 第10話 山窩の夫婦生活 第11話 腕斬りお小夜 ●読売新聞社刊行本の復刻。三角寛が朝日新聞の記者時代に初めてサンカというものに出会った以降、どのようにフィールドワークを行い、なぜサンカ小説を書くに至ったかについてわかりやすく書かれている。サンカの入門書の決定版。 第二巻 裾野の山窩 四六判上製335頁 定価2800円+税 ●長編小説の代表作。現在の怪奇小説、バイオレンス小説の原点ともいえる作品である。 第三巻 丹波の大親分 四六判上製340頁 定価2800円+税 丹波の大親分 大突破 復讐の山窩 宇津谷峠 真実の親分 おしゃかの女 山窩を訪ねての旅 第四巻 犬姫お千代 四六判上製390頁 定価2800円+税 山窩の恋 暁の妖精 蛇に憑かれた女 坂のお雪 犬姫お千代 犬神お光 元祖洋傘直し 子売の話 燃ゆる親分火 真実と妙蓮 第五巻 揺れる山の灯 四六判上製330頁 定価2800円+税 歩哨の与一 伊佐沼小僧 山窩娘おかよ 揺れる山の灯 宿蟹飛天子 火取蟲 親分ごっこ 掟の罪 山窩は現存している 山窩の「大親分」に就いて 第六巻 サンカ社会の研究 四六判上製328頁 定価5000円+税 ●戦後、小説家・三角寛が東洋大学の博士論文を基に書いたサンカに関する唯一の体系的な理論書。朝日新聞社で刊行されて話題を呼ぶ。現在は幻の名著といわれる書の一冊。 解説・沖浦和光(日本史/前桃山学院大学学長) 第七巻 サンカ社会資料編 四六判上製298頁 定価5000円+税 ●第六巻『サンカ社会の研究』の資料編で、本書も幻の書といわれており、古書店では両巻で10万円の高値が付いているという。 発売が延びました。申し訳ございません。もう少しお待ち下さい。 現在書館 |
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