これが入院生活だ!


 


今日で入院生活も5日目である。少しは慣れもしたが退屈であることには変わりはない。僕の病室は4人部屋の入り口側にあるので、カーテンを開けておくと廊下を通 る患者や付き添いの人たちが物珍しそうに覗いて行く。同じ病室というより病棟に入院しているのはすべてお年寄りで、おそらく平均年令は75歳を超えていると思う。それで洗面 所や湯沸室で誰かに会うと「にいちゃん、若いのに何処が悪いんよ」などと尋ねられたりして、その都度説明するのも大変なのである。せめて年令の近い人が同じ病棟に入院していればディルーム(各病棟にあるタバコが吸える社交場みたいなもの)に頻繁に出向いて話しができるのだが、そこは老人を介護している老人や親の介護をしている人たちの愚痴や難儀を吐き出す場所と化していて、聞いていて暗い気分にしてくれるので近付かないことにしている。なんか場違いなところにいるような気がしてしょうがない。だから検査がない時には(入院して一度しかしていない)身体が鈍るので意味もなしに階段を歩いたりする以外はカーテンを閉じてベッドの上で過ごしている。テレビはカード式になっていて1000円で30時間見られるようになっている。入院した当初は特に高いとも思わなかったが、あんまり見なかったつもりなのに、5日で殆ど使ってしまっている。本も読みたい心境にならないと読めなかったりするので、そんな時にパソコンで時間を潰したりしている。食事は見ての通 り決して豪華ではない。朝7時、昼11時、夕方5時に湯沸室の大きなやかんに番茶が沸くので水筒やポットに入れに行かないといけない。その番茶で薬を飲んだり喉を潤したりするのだ。 今日の夕食は、厚焼き玉子一切れとレタス(当然マヨネーズもソースもない)・肉の入っていない野菜炒め・福神漬・御飯であった。どちらかというと不味いに決まっているのだが、不思議と慣れてくるとまあまあ美味しかったりする。でも夜中にモーレツに味の濃いものが食べたくなる時があり、ポテトチップスを食べている夢を見たりします。夜中まで起きてテレビを見ながらポテトチップスを食べているそこのあなた、次はあなたが入院する番かもよ。






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