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世界の未来は進だけ進み
その間、幾度か争いは繰り返されて、 最後の戦いに疲れる時がくる、 その時、人類はまことの平和を求めて世界的な盟主をあげねばならない、 この世界の盟主なるものは、武力や金力でなく、あらゆる国の歴史を抜き越えた最も古く、 また尊い家柄でなくてはならぬ、世界の文化はアジアに始まりアジアに帰る、 それはアジアの高峰、日本に立ち戻らねばならない、吾々は神に感謝する 吾々に日本という尊い国を作って置いてくれたことを・・・ |
これは1922年にアインシュタインが日本を訪れた時に、 |
アインシュタインのお言葉について、
「アインシュタイン」の「世界の盟主」に関する発言について調べている方によればと、この言葉について、今のところ遡れる最古の用例は河内正臣『天皇と世界平和』(たま出版)1976年7月刊の本文156〜157ページに出てくる例だそうです。 つまり、この言葉がアインシュタインの言葉とされて、まだ30年くらいということですね。 ちなみに、アインが付かない方の博士である「スタイン博士」に関しては、さらに古い引用例があるのです。 こちらはアインシュタインよりもさらに10年近く前に溯りまして、 大本教学研鑽所編『大本のおしえ』 そこには次のような言葉があるんです。 スタイン博士もいった。 微妙に文言が異なりますけど、そもそもいろいろな人が勝手に引用をしているアインシュタインの言葉とされているものも、いくつもの微妙に異なるバージョンがあることを考えれば、このスタイン博士の言葉といわゆる「アインシュタインの言葉」は、同一のものと考えていいかと思います。 まとめますと、精神世界の文字通り大本的立場である『大本教』の文献を読んだ河内氏が、なかに出てくるスタイン博士をアインシュタインと勘違いして引用してしまい、何しろ「いい話」だったもので、それがそのまま孫引きで精神世界に蔓延していってしまったというのが、いまのところ最も類推出来るストーリーではないかと思われます。 皆神龍太郎氏のご指摘に感謝申し上げます。 |