自然の中へ、そして心の中へ!



初釣りで思わぬ大物・カンダイが釣れる


カンダイ


 

正月三が日を家で過ごした釣りバカが退屈に絶えかねたのか、実家に帰省中の僕を釣りでも行こらと誘いに来る。 クルマの渋滞が酷いので 遠くへは行かず実家から十分くらいの磯で竿を出すことにした。 その磯は、昔チヌ釣りに通い続けたことがあり、 年々魚も減ってきているので、精々釣れてもグレの30センチが釣れれば上等だと思っていた。それで僕はただ見ているだけで ここでどんなんを釣ったことがあるなどと自慢話をしていました。 近場の磯としては たまに珍しい魚が釣れることもあったが、 所詮クルマを降りて五分ばかり少し難儀して歩けば行ける地磯なので 釣りバカもまったく期待はしていない様子であった。 ところが、当たりがあって合わせると、竿ごとひったくられるような引きで 糸鳴りしてハリスが切れること二回。 んんん? ボラの80センチ級が、尾びれにすれて掛かったとしても、あんな感じではないし それに近頃のハリスは強いので二号でもそう簡単に切られることはない。 なんだろか?たまに40センチくらいのフグが掛かることがあって、そんな場合は歯で噛み切られるのでスパッとハリスが切れる。 釣りバカも相当大きな魚にひったくられた感じがしたと言うのでした。

 

 
クーラーボックスの中のカンダイ




南紀の磯では、そういう当たりをたまに経験することはあるが、その磯ではそういう経験はなかった。 それも年々釣れる魚が小さく減ってきているのに不思議だなと感じていた。 三度目に同じ当たりがあったとき、南紀の磯に足繁く通った釣りバカは、大物とやり取りする腕を磨いていたのか、それとも去年の暮に買ったばかりの、がまかつの磯竿1・5号のポテンシャルが高かったのか、今度はすぐに切れれることなく、全身で竿を持って踏ん張っている感じで、大層な!と言いたくなるような姿で強烈な魚の引きをしのいでいた。 それくらい重たそうでもあり、不思議な引きだった。 これは大きなグレでもない、ましては大きな青物でもない、重量感のある魚が、ゆっくりとしめこむ感じでキーンと竿鳴りさせていた。 兎に角、どんな魚なのか見たいので、竿ごと海に飛び込んででも顔を見せてくれ〜と檄を飛ばしたのだった。 格闘すること五分くらい?根性で魚を浮かして顔を見たら、 なんじゃ〜これはというような間の抜けた大きな顔。 これはカンダイじゃ〜それも子供ではなくて頭に瘤のある大人のカンダイじゃ〜。子供のカンダイはここで釣れたことはあったが、こんな大きなカンダイは初めてじゃ〜と、二人して興奮した。それで僕が玉ですくおうとするが、大きすぎてなかなかうまく入らない。 ここで逃がしたら一生言われると渾身の力ですくって磯まであげたのでした。重かったです。 クーラーに強引に押し込んだときの写真です。正確に計ったわけではありませんが、70センチは超えていたと思います。身近な地磯で、こんな大きなカンダイが釣れるとは思いもしませんでした。半身をあげると言われたのですが、あまり美味しくないことを知っていたので断りました。案の定、鍋にして食べたら、あっさりしすぎて、あまり美味しくなかったようです。それにしても、モーレツあ太郎に出てきたデコッパチみたいな顔してます。

 





7386805